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ベッドの雑学
日々の生活、ベッドで目が覚めベッドで眠りにつく。1日はベッドで始まりベッドで終わることでしょう。そんなベッドのことを私たちはどれだけ知っているのでしょう?慣れ親しんだベッドの長い歴史と熟睡するためのちょっとしたコツを探ってみませんか?
ベッドの歴史
熟睡のコツとは?
引用文献:
平凡社「世界大百科事典」
フハ−ヘン
1988.4.28 初版発行
ベッドの歴史
01.エジプトの「動物脚」ベッド
(写真)動物脚ベッド
エジプトの動物脚ベッド「金張りの寝台」です。
ちょっとおかしな感じがしますが、写真左方向に頭を向けた状態で横になります。もしかしたら、絶世の美女、あのクレオパトラも使っていた・・・かも!?
 
- 4本「脚」ベッドの謎 1 -
 4本の動物の脚で、ベッドのフレーム(ワク)を支えるベッドがあらわれました。亜麻糸で編まれたフレームの上に、マットを置いた、プレーンなものです。ファラオ(=王)のベッドは、フレームに金箔をはりめぐらせ、足が向くほうにフットボード(足側の板)がとりつけられたもの。ヘッドボード(頭側の板)はなく、頭を置く場所が少し高くなっていました。
 
- 4本「脚」ベッドの謎 2 -
 エジプトでは、家具などの飾りに動物モチーフを多く選んでいます。河馬(かば)や犬なども、それぞれ魔除けの役目を持っていました。
 ベッドの脚が、動物の脚をかたちどってあるのも、意味があるのです。ナイル川流域には、ライオンが多く生息していました。ライオンは、王の権威をあらわす動物でもありました。ベッドの脚がライオンの脚であった場合、家具だけとしてではなく、それに横たわるべきひとの地位の象徴でもあったのです。
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02.ギリシアの「ソファーベッド」
(写真)ギリシアのベッドを再現
イメージでギリシアのベッドを
再現してみました。
 ギリシアのベッドは <クリネ> と呼ばれ、4本の角型の脚でフレーム(わく)を支え、頭のほうに頭架(=頭を置く台)を備えた形式です。この当時は、すでに寝具として、藁や白鳥の羽を詰めたマットレスも用いられていました。食事の時には、頭架にクッションを重ねて利用。ちょうど今日の、ソファーのような役割も持っていたのです。
 
- ギリシア版「ソファー・ベッド」 -
 ソファー(長椅子)とベッド(寝台)の兼用・・・。それは、食事という特別なくつろぎの時間を、家族たちとともに過ごすときでもあり、大切な来客をこころからもてなす、リラックス空間でもあったのでしょう!
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03.「カウチタイプ・ベッド」はローマから
(写真)カウチタイプ・ベッド
 ギリシアにおいては、「ソファーベッド」、長椅子兼用タイプのベッドがありました。それに続くローマ時代。ローマ人たちは、どんなベッドに眠っていたのでしょうか・・・?それは基本的には、ギリシアと同じデザインであったようです。ただ、ローマにおいては、その文化の豊かさを誇るように、いろんなサイズのバリエーションに富んだベッドが流行していました。
 
- それは、カウチタイプのベッドでした! -
 シングルベッド「レクチュアリ」、ダブルベッド「レクチ・ゼニアレス」、そして3人寝ることが出来る「トリクリニア」・・・サイズも様々だったのです。
 
- 階級によってベッドの材質も違いました -
 通常の木材のほかに、青銅製のベッドや、象牙の脚に彫刻したようなものも使われていました。ローマ時代のベッドにはマットレスが置かれ、クッションが枕とされていましたが、シーツや毛布を用いる習慣はありませんでした。それでは彼らはどうしていたのでしょうか?
 
- ローマの人は、服を着たまま眠っていた! -
 活動的なローマ人は、ベッドから起き上がってすぐにいろんなことに取り掛かっていたから。
「顔は洗わないの?」
そう!ローマ人は1日1回、銭湯に行っていたので、洗顔はその時に一緒にしていたのです。なんとも合理的・・・!?
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04.ヨーロッパの「天蓋つきベッド」
(写真)天蓋つきベッド
 ギリシア、そしてローマの文化では、「ベッドで食事」という習慣がありましたが、中世ヨーロッパには、その習慣はなくなっていきました。ベッドは、休息や睡眠の為に使われるようになってきました。その当時の農民のベッドは、低い大型のチェスト(櫃・ひつ)に、わらぶとんを敷いた簡素なものでした。
 
- 屋根のあるベッド 〜「天蓋つきベッド」の秘密〜 -
 上流階級においてはどうだったのでしょうか?その頃は"寝室"が部屋としてはっきり区別されていませんでした。「・・・のための部屋」という風に、部屋の役割がはっきり決められていなくて、「広間」が生活の場だったようです。すきま風防止のために天井からつるされたカーテン、そしてその中に据えられたベッド。それが「天蓋つきベッド」の、はしりといえるでしょう。  
 
 中世西欧の建物(城、館など)といわれて思い浮かぶのは大勢の人が入れる広間と、そして高い天井など。掃除が大変そう・・・でも素敵ですね。14C初期には、そんな高い天井からのゴミやチリを防ぐために、ベッドの上に天蓋をつけるようになってきました。
 初めのうちは、この天蓋も天井からつるされたり壁面に固定されたり。15C末には、ベッドのヘッドボードや円柱で天蓋を支持する形式があらわれました。
 
- ベッドデザインの変化 〜実用性→デザイン重視へ〜 -
 すきま風やゴミを防ぐ、という生活上の必要性から生まれた天蓋つきベッド。時代が下るにしたがって、しだいにデザインも重視されてきます。ヘッドボードや天蓋を支える柱には繊細な彫刻もほどこされました。天蓋に付けられるカーテンもゴージャスなものが使われるようになってきたのです。
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